分かっているのに指摘されると抵抗する

「いま片付けようと思ってたのに」

この部屋のままでいいなんて、1ミリも思っていません。
ですから、今度こそ片付けようと決心しています。

それなのに、どうしてかいつでも決心した時に限って
「いい加減に片付けたらどうなんだ」と指摘されることが多いんです。
それでやる気がなくなってしまう。

指摘は完全に正論で、たしかにそうなんです。
だけど言われると攻撃的になってしまいます。

「今やろうと思っていたのに」
「ちょうどやろうと決心していたのに」
「どうしてやる気をそぐようなことを言うの?」
「あと少しだったのに」


今度こそ本気でやろうと決心したときに限って、
どうして周りからの指摘が入ってしまうのか。

このことがずっと昔から不思議でなりませんでした。
思い返せば、子どもの頃からそうです。
母親に「部屋を片付けなさい!」と叱られるのは、
きまって「そろそろ片付けよう」と思い立った直後。

なんとも思っていないときには腹も立たないのに、
「いまやろうと思っていたのに!」と反抗したくなってしまいます。
まさか大人になってまでも同じことをしているとは。


ずっと不思議だったこのことについてよく考えてみました。
すると、当然のことに思い至ったのです。

私は汚部屋に住んでいて、そのことが嫌でたまりません。
常に「片付けたい」「綺麗な部屋に住みたい」と思っています。
だからいつでも「今週こそは片付けよう」と決意していたのです。

たまたま片付けようと決意したときに指摘されたのではなく、
いつでも決意している生活の中で、たまたま指摘されたのです。
いつでも年がら年中かたづけようと決意しているのだから、
指摘されたときにも決意しているのは当然です。

相手の問題ではなく、自分の問題でした。
後ろめたいことがあるから、ハリネズミのように攻撃的になる。
無意識に自分を守ろうと防御するあまり、トゲを出してしまう。

それに、一緒に生活をしている人が、
私と同じタイミングで「いいかげん片付けないと」と
思うのは当たり前なのでしょう。散らかっているのだから。

そのことに気付いてからは、
「今やろうと思っていたのに!」とは言わないようにしました。
これは相手のせいではなく、自分のせい。

なにか言い返したくなったら、グッとガマン。
それで延々と相手のはなしを聞くことになるのは困るので
(精神的に弱くてだらしない私には受け止めきれない)
走って逃げます。トイレやお風呂やベランダに。

相手は呆気にとられて黙ります。
もしかしたらもっと怒るかもしれません。
だけど攻撃的になっていらないことまで口走るよりマシでした。

そして名誉挽回できるうちに、
たったひとつでもいいから、一箇所でもいいから
(私の場合は玄関の靴を脱ぐスペースを)片付けます。
走って逃げたけど、聞いていないわけではないことを知らせます。
半径30cmにも満たない小さなスペースですが、
玄関の靴を脱ぐスペースに靴が1足もなければ相手も気付きます。

そうやって少しずつ信頼を取り戻すのです。




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